10月31日(水)晴れ。天気予報では雨ということだったが、今朝の京都は快晴。午前中、大童で仕事を済ませ、午後から百万遍の知恩寺へ行く。恒例の秋の古本まつりが今日から始まったのだ。午後3時には四条河原町で人に会う約束があるので、ゆっくりとしてはいられない。馴染みの店をいくつか廻って、講談社学術文庫など10数冊購入。お天気がいいせいか、結構な人出だった。最近は古本市に学生ではない若い女性の姿が増えていて、何とも頼もしいこと。若い女性たちが「温泉」のイメージを変えたように、「古本界」のイメージにも大変革があるかもしれない。(もっとも最近は若い女性が経営する古本屋が増えていて、暗い、寂しい、カビ臭いといった古本屋のイメージは、もう払拭されているようだが)。
200円均一本のコーナーに、柳田國男や折口信夫、斉藤茂吉などの全集の端本があるのを見ると、何とも切なくなる。岩波書店版の『大岡昇平全集』(全18巻 1982年)が20000円というので心が動いたが、全集はまた出るからと今回はパス。オークションに「古事類苑」全51冊が最低価格60000円、谷崎潤一郎全集28冊が同じく10000円、漱石全集18冊が同7000円とあって、溜息が出た。河上肇全集にいたっては36冊で20000円である。勿論これは最低価格だから、落札されるときはもっと高くなっているのだろうが・・・。とても全部は廻れなかったが、馴染みの店で、安東次男、赤坂憲雄、林屋辰三郎などの本を手に入れてきた。古本まつりは11月4日までだが、再度来る時間はなさそう。
明日から泊りがけで岐阜行き。高島屋で、岐阜へのお土産に山中塗りのサラダボウルとノリタケのコーヒーカップを購入。贈物とはいえ、自分が使いたいものばかりなり。
写真は古本まつり会場。今出川通り百万遍知恩寺の山門。