12月30日(日)雨。つれあいは完全武装して早朝から東大阪の花園行。年末恒例の同窓会を兼ねた高校ラグビー観戦なり。雨に濡れて風邪などひかなければいいが。午前中、荷物持ちの子どもたちを連れて買い出しにいく。暮れの買い物はこれでおしまい。帰ると留学生のHさんが友人を連れてやってきた。留学生はここのところの円高で生活が厳しいらしい。お正月も京都に残るというので、食料品などを持たせる。玄関や部屋に迎春の花をいけ、それからようやくわが領域の片づけ。パソコンの周辺や足元に積み上げた本を整理する。といってももう書棚に空きはないので、ひとまず段ボールに詰めてクローゼットに仕舞い込む。マンションは収納スペースに限りがあるのが辛い。一つモノを買ったら、その分一つ処分する、という生活を心がけているのだが。
掃除の合間に積んでいた本をパラパラと斜め読み。上田秋成の『胆大小心録』にこんな一文があった。云はく「翁の京にすみつく時、軒向ひの村瀬嘉右衞門と云儒者の、京は不義國じゃぞ。かくごしてといはれた。十六年すんで、又一語をくわえて、不義國の貧國じやと思ふ。二百年の治世の始に、富貴の家がたんとあつたれど、皆大坂江戸へ金をすいとられたが、それでも家格を云てしやちこばる事よ。貧と薄情の外にはなるべきやうなし。山河花卉鳥蟲の外は、あきやじやと思ふてすんで居」。秋成は京暮らし16年目にこのような憎まれ口を記している。私の京暮らしは18年を超えたが、こんなこと毛ほども思ったことはありませんよ(!)。
写真は京都アスニーの「平安京創世館」内部。壁には「上杉本洛中洛外図」、手前は平安京復元模型(1000分の一)。この模型、実によく出来ていて、ここが道長の土御門第、ここが実資の小野宮、と特定しながら眺めることができるのは嬉しいことだ。