9月30日(月)晴れ。先週末、ある会の研修旅行で宮島へ行ってきた。夕方宮島に到着、ガイドの案内で厳島神社へ。ここは平安時代の建築様式をよく伝えていて、寝殿造りを想像するのに格好の建物。回廊を巡りながら『御堂関白記』や『小右記』を思い浮かべる。厳島神社は宗像三女神を祀る安芸国一の宮。創建は6世紀末といわれ、平安時代には平家一門の崇敬を受けて栄えた。清盛が奉納した「平家納経」はいまに伝わる宝物。この日の夜、琵
琶法師による「平家物語」の奉納があるというので、南庭にあたる舞台で準備の最中だった。宮島を訪れるのは2度目だが、前回は日帰りの駆け足訪問で、今回ようやく宮島に投宿。ホテルは厳島神社のすぐ裏手にあって、玄関近くでは、鹿が出迎えてくれた。
食事のあと、琵琶を聴きに行こうかと思ったが、ロビーでピアノの演奏があるというので、琵琶はやめてサティやドビュッシーを聴く。演奏者の女性はかなりのベテランで、若いころ留学したフランスの思い出などを演奏の合間に語って、なかなか楽しいものであった。サティのジムノベディ、ドビュッシーの月の光など、定番の曲を軽やかに弾いてくれた。
●日野啓三対談集『創造する心』(雲母書房 2001年)を再読。
写真は日曜日の朝、散歩に出て神社の周辺を撮影したもの。これから潮が満ちてくる時間でしょうか。